【シドニー11日AAP】 昨年12月、オーストラリアのラジオ局の司会者らが、当時妊娠中の英王室のケンブリッジ公爵夫人(キャサリン妃)の入院先にいたずら電話をかけた件で、オーストラリアの連邦警察とNSW州警察は現在、起訴の必要性を検討中だ。
同月4日、ラジオ局「2 DAY FM」のメル・グレッグとマイケル・クリスチャンは、ロンドンのキングエドワード7世病院に電話をし、エリザベス女王やチャールズ皇太子になりすました。妊娠にまつわる疾病で当時、公爵夫人が入院していた病棟の看護師、ジャシンタ・サルダンハさんが電話に出たが、その様子が英国各地で大々的に報道された後、サルダンハさんは自殺した。
この件に関し、英国の検察官は同国内で法的措置を取らないことを決定。しかし、NSW州警察は11日、仮に連邦警察が本件について何らかの犯罪性を確認した場合、州警察がその決断に従って行動すると発表した。
一方、いたずら電話をした司会者のひとりであるグレッグ氏は、弁護士を通じてフェア・ワーク・オーストラリアに対し、雇用主であるサザンクロス・オーステレオが同件に関し、安全な職場の維持に失敗したとして、一般保護申請を提出した。もうひとりの司会者であるクリスチャン氏は先月、同社から「最高の司会者」として表彰されている。