【シドニー31日AAP】 NSW州史上最大の汚職調査団体である「汚職撲滅独立委員会(ICAC)」は31日、前労働党政権の重鎮2人が汚職行為に関与したと報告し、刑事責任を問われるべきだと主張した。
汚職の嫌疑をかけられているのは、イアン・マクドナルド前鉱業相と労働党有力者のエディー・オベイド氏。また、オベイド氏の息子も汚職に関与していたとされる。
マクドナルド氏は2008年、オベイド一族が所有していたマウントペニーの土地に対し、石炭採掘権を与える入札で不正を行ったとされている。この不正入札の結果、オベイド一族は少なくても7000万ドルの収益を得る公算で、3000万ドルを手に入れた。
ICACのイップ委員長は、調査中にマクドナルド氏が「虚偽の証拠を故意に」提出した「不十分な参考人」だと非難した。またオベイド氏については「攻撃的な参考人であり、素直に真実を語るよりも、自分の意思を調査手続きに押し付けることに関心があるようだった」と語った。