【シドニー23日AAP】　　オーストラリア人の俳優ジェフリー・ラッシュが、共演女優に不適切な行為を行ったと報じ名誉を傷つけたとして、大衆紙デイリー・テレグラフの発行元であるネーションワイド・ニュースとジャーナリストのジョナサン・モロン氏が、約290万ドルの賠償金支払いを命じられたことが分かった。

マイケル・ウィグニー裁判官は先月、ネーションワイド・ニュースとモロン氏がラッシュについて変質者で性犯罪者だと印象付けるような内容を事実と確認することなく軽はずみに掲載したとして、85万ドルの賠償金などを支払うよう命じていた。さらに今回、失われた収入分として198万ドルを上乗せした。

ラッシュは昨年、謝罪と賠償金5万ドルで和解を提案したが、ネーションワイド・ニューズはこれに応じず、代わりに不適切行為を訴えた女優のエリン・ジーン・ノヴィルの証言を基に自分たちの主張を立証しようとしていた。問題となった記事にノヴィル自身は関与していなかった。また、ウィグニー裁判官はノヴィルの証言に“誇張と脚色”があったとの見方を示しているが、ノヴィル自身は証言に間違いはないと主張していた。