【キャンベラ9日AAP】 ラッド労働党政権が7月、これまでより厳しい難民対策を発表し、連日メディアに一大キャンペーンを展開しているが、連邦選挙が告示されてからも継続されている。
政府は新聞紙面に、「ビザを持たずに船で来るものは、オーストラリアに定住することができない」という内容の全面広告を掲載し、ボート難民は全員パプア・ニューギニアに移送されると警告している。
野党自由党やグリーンズは、選挙期間中はこのようなキャンペーン広告は掲載しないことになっていると批難した。
政府は問題はないとし、ボート難民の請け負い業者に関係する国内の友人や家族に対してこれらのキャンペーンは効果があるという。
野党のモリソン影の移民相は、「政府は国民の税金を使ってキャンペーン広告を展開しているが、ボートピープル(ボート難民)に対してではなく、ボートピープル(投票者)に対してだ」と皮肉った。
またグリーンズのハンソン・ヤング移民担当も、「一連のメディアキャンペーンは、国の緊急事態への対応ではなく、労働党の緊急事態への対策だ」と批難した。