【ブリスベン10日AAP】 グレートバリアーリーフに隣接する港湾拡張計画に対し、連邦政府がその決定を遅らせるとしたが、ユネスコは政府の決定を歓迎すると発表した。
バトラー連邦環境相は9日、タウンズビルの南、アボット・ポイントで300万トンの土を浚渫(しゅんせつ)して港を拡張するという計画について、その決定を3ヵ月先送りすると発表した。
この計画はアボット・ポイントを世界最大の石炭積出港にするもので、それにより世界遺産であるグレートバリアーリーフの環境に影響を与えるという懸念が生じていた。
ユネスコの世界遺産センターでは、「今回の延期は、本来、港湾拡張計画の提案に先立って実行されるべき環境影響評価のどんな結果でも考慮できる十分な時間を与えてくれる」と、声明を発表した。
また、グレートバリアーリーフの普遍的な価値に影響を与えたり、この地域の長期的で持続可能な発展を脅かすならば、政府はこの計画の遂行を許してはならないと、述べた。