【シドニー15日AAP】 シドニー各地で、現金自動支払機(ATM)を狙った高度な詐欺事件が発生している。ルーマニアの犯罪組織による大規模な犯行だとみられており、今後も各州都に拡大する恐れがあるという。
警察の発表によると、シドニーではこれまで少なくとも15台のATMに、詐欺用の小型装置が装着され、合計10万ドルが盗み取られた。同装置は過去のものに比べ非常に高度な技術を駆使し、ほぼ検知不可能だという。犯人らは同装置を無理やりATMに押し込んでキャッシュカードなどのデータを記録し、入力される暗証番号を小型カメラで盗撮する手口だ。
警察の詐欺・サイバー犯罪課は消費者に対し、ATMの利用時には入力している手を覆って見えなくするよう呼びかけている。カード上のデータが盗まれても、暗証番号が分からなければ実質的に問題はないとする。
現在のところ、シドニー南部の住宅地と北部海岸地区のATMが最も多く狙われており、西部とCBDがこれに続く。しかし警察では、犯罪組織が他の州都にも犯行を拡大していくとみている。