【キャンベラ28日AAP】 連邦選挙を前に28日シドニー西部で行われた最後の与野党党首討論会で、有権者から様々な質問を受けたプレッシャーからか、ラッド首相とアボット野党党首の両者は、自党の政策案とは異なる発言を連発した。
同日夜、ルーティーヒルRSLクラブで開かれた公開討論会の後、参加した102人の有権者のうち、45人がラッド氏に投票、38人がアボット氏に投票、19人が分からないとした。結果として、ラッド氏に軍配が上がった。
しかし討論中、両者とも自党の政策案から外れた発言も目立った。たとえば海外からの投資について、労働党の立場は、資本投資型経済のオーストラリアには必要かつ歓迎されるが、農業関連の所有には登録制が必要としている。しかしラッド氏は、オーストラリア企業と海外企業との共同事業を個人的に希望すると述べた。退職年金については、労働党案では現行制度を5年間据え置きにするはずだが、ラッド氏は更なる改革を示唆しているようだった。
一方、野党連合案では、労働党が設置した地域医療サービス「メディケア・ローカルズ」を抜本的に見直し、3000人の医療従事者を新採用するとしているのに対し、アボット党首は同制度への変更はないと示唆しているようだった。