【キャンベラ29日AAP】 ラッド首相は、シリアの科学兵器使用に関する国際世論の形成過程で来月、オーストラリアが重要な役割を担うと発表した。
連邦選の選挙活動で多忙な首相だが、29日にキャンベラに戻り、諜報機関や外務省の高官らから、シリアの現状について説明を受けた。その直前、首相はABCラジオ局のインタビューで、シリアの長期的危機において重要な月となる9月に、オーストラリアが国連安全保障理事会の議長国を務めると述べた。ギャリー・クインラン国連大使が、シリアの化学兵器使用に対する国際世論のまとめ役を務めるとした。
首相の話では、議長国が理事国に対し公式決議の通過を求めることができるが、ロシアと中国の反対により成立する可能性は低いという。不成立の場合、「議長声明」という問題対応策を用い、理事国の総意をまとめる意向であるとした。またクインラン国連大使が現在、中国やロシアからも合意を得るため、両国と協議を進めていると述べた。