【キャンベラ11日AAP】 米国のオバマ大統領は11日、テレビ演説を行い、化学兵器を使用したとされるシリアのアサド政権について、米軍による同国への制裁措置を待つよう米議会に要請した。この演説について、新首相に選ばれたアボット氏は歓迎するとしたが、化学兵器禁止条約への参加を示唆するアサド政権の誠実さは疑わしいと述べた。
オバマ大統領は演説の中で、アサド政権が化学兵器の保有を認め、化学兵器禁止条約に参加する意思を示したと発表した。また、同政権の化学兵器を無力化するというロシアの提案を検討したいと述べたが、アサド政権がどこまで誠実かは疑わしいとも付け加えた。
これについてアボット氏は同調し、「シリアに対する米軍の軍事措置の可能性を残したことで、化学兵器の使用を禁止する同条約に、アサド政権が参加することにつながるかもしれない」と述べた。また、「この恐ろしい兵器をシリアが二度と使用しないよう、外交的解決を模索する米国の一層の努力に対し、安全保障理事会の現議長国であるオーストラリアは全面的に支持していく」と語った。