【シドニー12日AAP】 NSW州のブルーマウンテンズの洞窟内で今年4月に発見され、専門家から“文化的に重要”とされた手形が、実際には偽物である可能性が浮上してきた。手形は自分がつけたとする内容の手紙が送られてきたもので、シドニートレインズは今後も他の文化財の有無も含め、適切な調査を進めるとしている。
手形は今年4月、ブルーマウンテンズ・グレンブルックの鉄道近くで20トンの丸石を取り除いた際に発見された。その後、専門家により“文化的に重要”と判断されたことから、保存作業などのため、鉄道が運行停止となるなどの影響が出ていたが、この度、手形は自分が1969年に兄と付けたものだと告白する手紙が、男性から先住民族の長老宛に届いたという。
さらに男性は騒動となったことを謝罪。手形については、先住民族による刷り込み手法ではなく、スタンプのように手形を押し付けただけだとして、「専門家が本物の手形ではないと判断しなかったことに、非常に驚いた」と述べている。