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歯科医、本人の許可なく高齢患者を治療

【シドニー2日AAP】   シドニーの歯科医が、高齢者養護施設などの居住者12人に対し、本人の許可なく歯の治療を行ったとして起訴された。うち5件について有罪判決が確定した。

事件当時、アンドリュー・イステファン容疑者(34)は、高齢者養護施設に医療サービスを提供する組織「エルダーリンク」の契約歯科医として勤務。同組織は、診察や治療を外部に委託し、政府の各種医療制度を介した支給金から手数料を徴収する仕組みだ。

イステファン容疑者が2011年9~11月に担当した患者の多くは、痴ほう症や他の疾患が原因で治療の許可が自らできず、また家族らも治療について知らされなかったという。これについて同容疑者は、患者が自ら許可できない場合、患者の収容施設の職員から許可を得ていたと主張。対象施設にはキリスト教系介護施設の「ユナイティング・ケア」も含まれていたという。

この件についてダウニング・センター簡易裁判所の陪審員らが1週間審議した結果、12件のうち5件で有罪だとみなされた。これを受けてデービッド・フリアソン裁判長は2日、容疑者に対しパスポートを引き渡すよう命じた。また、「異例の事件」だと述べた。最終判決は25日に言い渡される予定。

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