【ニューデリー・インド8日AFP】 インド政府は、同国に入国するためのビザ(査証)の発給を到着時に行うことができる対象国を40ヵ国に増やすことを検討していると発表した。これまで国家安全のために対象国は少数だったが、今回の動きは観光国としてのイメージを強調させる狙いがある。 これまで、インドに入国する際、到着時にビザが発給できる国は、日本、フィンランド、シンガポール、インドネシア、ニュージーランドやフィリピンなどであった。今回の規制緩和が正式に決まれば、オーストラリア、米国、イギリス、カナダ、ブラジル、フランス、ドイツなど主要欧米諸国が対象国に加えられる。 インドには文化的建造物や海岸・山など美しい自然など人気の観光地となり得る場所が多くあるが、観光部門は他国と比較し低迷しており、2012年における同国への訪問者数658万人は、タイやマレーシアと比較しわずか4分の1だった。インドを訪れる米国とイギリスからの観光客は全体のおよそ25%を占める。 2008年にムンバイで起こった同時多発テロに関与していた、米・パキスタン国籍のデービッド・ヘッドリーが長期観光ビザでインドに定期的に滞在していたことを受け、2009年、インド政府はビザ発給規制を強化した。