【シドニー9日AAP】 クレディ・スイス社が9日発表した世界の富裕国ランキング報告書によると、オーストラリアは成人所有財産の中央値が23万3504ドルであり、世界1位であることが明らかとなった。
中央値とは、最も裕福な者と最も貧困な者との中間値。「2013年世界富裕報告書」によると、オーストラリアは中央値では昨年に引き続き1位となったが、平均所有財産では42万8250ドルであり、1位のスイス(54万5715ドル)には及ばず2位に甘んじた。
同社オーストラリア支社のデービッド・マクドナルド氏の話によると、オーストラリアの成人1人当たりの家庭財産は前年比2.6%増で、世界平均の4.6%増に及ばなかった。だが、先進国の中ではスイスや米国に比べ、財産分配率が最も高いという。また別の特徴としては、住宅など非金融財産の所有率が58.5%と極めて高く、米国の38%や世界平均の45%をはるかに上回った。
地域別にみると、住宅価格や株式市場の高騰から、北米が世界金融危機以来初めて、アジア太平洋地区と欧州を抜いて1位となった。一方、アジア太平洋地区は、日本の不況のあおりを受けたとされる。