【キャンベラ22日AAP】 ACT(首都特別地域)議会は22日、同性間の結婚を認める法案を可決。これで同地域では同性間結婚が認められる。一方、連邦政府は「国の法律と相違し認められるものではない」とした。
この日の議会には同法案を支持するおよそ200人の市民が傍聴席に座り、歴史的瞬間を目の当たりにした。法案が可決された瞬間、スタンディングオベーションとなり、全員がジョン・ポール・ヤングの名曲「ラブ・イズ・イン・ジ・エアー」を歌い出した。ギャラガー首席大臣は、「この合唱を聴いて、政治家が怒鳴りあっていない時の議会の音響効果の素晴らしさが証明された」と冗談を言った。
同性愛者であることを公言しているバーACT副首席大臣は、法案が可決された瞬間、泣き崩れた。「犠牲、苦悩、苦闘などを経験してきたキャンベラの同性愛者だけでなくその親や家族が、ようやく公に出ることができる」と述べた。さらに、「この瞬間に泣かないと決めていたのに」と付け加えた。
ACTにおける同性婚の合法化について連邦政府のブランディス法務相は、同性婚を認めていない国の法律に反するものであり、法律の専門家もACTの決定は有効性がないとしていると話した。
同法務相はACT政府に対して、裁判所がその有効性を認めるまでは同法を施行しないよう呼びかけたとしている。しかしACTのギャラハー主席大臣は、「この法律は、いかなる宗教や個人の信念に影響を与えるものではないと考えている」とし、連邦政府が裁判に訴えるのであれば受けて立つ姿勢をみせた。