【キャンベラ19日AAP】 米国の元諜報部スタッフが、米国とオーストラリアがインドネシア大統領の携帯電話を盗聴していたことを明らかにした件で、アボット連邦首相は謝罪の意がないことを明言。インドネシア大統領は強い遺憾の意を表している。
米国の元諜(ちょう)報部エドワード・スノーデン氏は、米国とオーストラリアが2009年、インドネシアのユドヨノ大統領夫妻及び側近の携帯電話を盗聴したことを暴露した。
これについてユドヨノ大統領は、米・オーストラリア両国とインドネシアの外交に影を落とす課題であるとした。また、アボット首相に謝罪の意志がないことについて遺憾の意を表した。
19日、ケソエマ・在オーストラリア・インドネシア大使は本国の命令でオーストラリアを出国。飛行機に搭乗する直前、レポーターに対して「アボット首相はインドネシアに対して説明する義務がある」とコメントした。
アボット連邦首相はこの件に関しては一切詳細についてコメントしていないが、謝罪の意志がないことを明言した。また、インドネシアとの外交関係は引き続き良好であることを強調した。
労働党のボーエン議員は、この件について知っていたかどうかについては触れず、アボット首相とビショップ外相は、問題解決に向けて積極的に対応していくべきだと述べるに留まった。