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連邦総督の発言が波紋を呼ぶ

【キャンベラ23日AAP】   ブライス連邦総督が、共和制や同性婚を容認する発言をしたことで、賛否の論議が生じている。

共和制の運動を支持する連邦総督の画期的なスピーチに、立憲君主制を主張する人々は、総督の解任を求めて声を挙げた。

「いつの日か、ひとりの少女か男の子が、私たちの国の初の国家元首になるかもしれません」という望みを明らかにした総督の発言に、アボット連邦首相は、「任期の終わりが近づくなか、ブライス総督が個人的な意見を共有しようとしたことは十分理解できる」と、23日にシドニーで記者団に語った。

しかし、自由党のディーン・スミス上院議員は、「重大な背任で、多くのオーストラリア人に平手打ちをした」と、怒りをあらわにした。

ブライス総督の任期は来年3月まであるが、1999年に共和制反対のキャンペーンを行なった自由党のデービッド・エリオットNSW州議会議員は、即刻引退するべきだとして、「総督が政策や法律を討議したければ、自身の政治信条を実現するために総督の立場を使ってはならず、議員に立候補すべきだ」と、声明を発表した。

一方、オーストラリア共和制実現運動のスポークスマン、ジェフ・ギャロップ氏は、「我々は、彼女が何の意味もないことを言うことを望まない」と、総督が不適当な発言をしたという批判を退けた。

「彼女は、何がコミュニティで起きているかを知り、痛みや幸せがわかり、特定の視点からオーストラリアを見ている。我々は彼女がこの結論に達したことを嬉しく思う」と述べ、総督の発言が共和制運動の活性化にエネルギーを与えるかもしれないと言った。

また、ブライス連邦総督の娘のクロエさんと結婚している、ビル・ショーテン連邦野党党首は、義母である総督を擁護し、「総督は我々の国に対し、注目に値する貢献をしました。もちろん彼女には自分の意見を表す権利があります」と述べた。

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