【メルボルン8日AAP】 米ソーシャルメディア大手のフェイスブックが、仮想通貨「Libra(リブラ)」の発行を発表した。連邦政府は、監視機関による“抑制と均衡”を持って国民を保護する計画だ。
フェイスブックは、自社の仮想通貨を通してユーザーの購入履歴などのデータを入手する。
オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)が先週提出したデジタルプラットフォームに関する最終報告によると、グーグルとフェイスブックがオンライン広告やデータ収集市場を支配している。両社はオーストラリアで数十億ドルの利益を上げているが、国内雇用はほとんどなく、税金数千万ドルを支払うのみだ。
連邦のフライデンバーグ財務相は8日、「新たな暗号通貨や支払い方法を歓迎する一方、フィンテック部門と連携してリブラを監視する」と記者団に向かって話した。また、先立って行われたG20の財務相会議でも“デジタル税”を含む国際租税回避について討議されたとして、「デジタル経済が昔からの税制度にもたらす難題を解決しようと、各国と働きかけている」と語った。