【メルボルン12日AAP】 オーストラリアの2017/18年度の平均的な家計資産額が102万ドルと、05/06年の74万9,000ドルから約10年の間に大幅に増加したことが、オーストラリア政府統計局(ABS)による報告で明らかになった。
オーストラリア国民は、資産は豊富にあるが現金に乏しく、不動産価格の堅調な伸びやスーパーアニュエーションでバランスをとりながら、財産を増やしているようだ。ABSのチーフエコノミスト、ホックマン氏は「不動産市場の低迷はみられるが、05/06年度以降の持続的成長率は37%となっている」と述べた。
一方、報告から賃金の伸びが滞っていることも分かっている。世界金融危機までの4年間では、平均的な週当たりの実質的な収入は220ドル上昇したが、過去10年間では平均でわずか40ドルの上昇にとどまっている。平均的な週当たりの家計収入は04年の798ドルから08年に1,018ドルに急増したが、さらに10年後では1,062ドルと伸び悩んだ。