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音楽フェス薬物死亡 待機医師の能力問う

【シドニー15日AAP】   NSW州で昨年、音楽フェス「ロスト・パラダイス」に参加したジョシュア・タムさん(22)が、薬物乱用で死亡した。会場で待機していた医師は、生死にかかわるMDMAの過剰摂取に対応する能力がなかったとわかった。

会場でタムさんの処置をしたクリシュナ・スラ医師は15日、「救急科を去って8年経ち、監視無しで人の器官内に管を通すことは全くできなかった」と検視法廷で認めた。スラ医師は自身の能力について、フェスに医療サービスを提供したマイク・ハモンド氏に相談したが、「救急隊が待機しているため必要ない」と言われたという。これに対し主催者側は、「薬物関連の緊急処置を必要とする参加者が、その場で救命処置を受けられるものと期待した」と主張した。

タムさんは救急テントに到着時、体温は43度で心拍数190、非常に闘争的だった。フェスで待機したマーク・ウィートリー救急隊員が薬剤でタムさんを落ち付かせたが、タムさんはゴスフォード病院に向かう途中で心停止に陥り、同病院で死亡した。

1986年から救急隊員を務めるウィートリー氏は、会場が遠隔地であったこと、気温も40度近くまで上昇、参加者のほとんどが若者とのリスク要因を指摘した。

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