【キャンベラ19日AAP】 連邦政府は、中国で拘束されている中国系オーストラリア人作家の楊恒均(Yang Hengjun)さん(53)が刑務所へ移送されたことをうけ、大変に遺憾とする見解を示したことが分かった。連邦政府は移送を確認しており、拘束の理由についても引き続き中国政府に説明を求めている。
連邦政府のペイン外相は「彼が政治的な立場を理由に拘留されているのであれば、解放されるべき」と述べた。楊さんは中国外務省の元外交官で、後に民主主義思想の活動家となった。今年1月、米国から広州へ到着した際に拘束された。
楊さんはシドニー工科大学の博士号を取得しており、2002年にオーストラリアの市民権を取得。その後、米国のコロンビア大学の客員研究員としてニューヨークに在住している。オーストラリアの当局者は今年6月27日を含め6回にわたり楊さんに面会している。外相も中国の外相に公正な解決を求める文書を送っているが、解決の糸口が見ない状態となっている。