【キャンベラ9日AAP】 難民船に乗船の亡命希望者らに対し、オーストラリア海軍兵らが無礼なふるまいを取ったとされる件で、連邦政府はその真偽について公表を拒んでいる。また、アボット首相は難民船のえい航措置について、秘密政策扱いを続けたいようだ。
首相は9日のマッコリー・ラジオのインタビューの中で、国境保護対策の実施に関しては、いたずらに世間の物議を醸しだすよりも、難民船を阻止することのほうが重要だと述べ、政策運営上の詳細をできるだけ明かしたくないとした。また、最近までの数週間、難民船が発見されてなかった事実を示し、詳細を語らないほうが難民船の阻止に効果的だと主張した。
首相は昨年10月に初めてインドネシアを公式訪問した際に、えい航措置は連合政権の政策でないことを強調している。それにもかかわらず、今月到来した難民船が、インドネシア海域へえい航されたという報告がある。同船に乗船していたスーダン国籍のユシフ・イブラヒムさん(28)はAFP通信社に対し、えい航中に手錠をかけられ、「違法難民」や「アフリカザル」と罵倒されたと訴えた。