【キャンベラ29日AAP】 失業給付金「ニュースタート」の受給者489人を対象に行われた調査から、生活の困窮が明るみになった。食事を抜いたりシャワーを週1回に減らすなどして受給者は日々乗り切っている。
調査の結果、5人に4人以上の84%が「節約のために食事を抜いた」と回答した。およそ44%は週5食以上を抜いている。3分の2が冬季に暖房を使用できず、68%は古着しか購入する余裕がない。半数以上が、住宅費用を除いた後に残るのは週100ドル未満と答えている。
オーストラリア社会サービス協議会(ACOSS)を始め、多数の企業や組合、さらにジョン・ハワード元自由党首相までもが給付額の増額を求めるが、政府はこれを拒んでいる。ACOSSのカサンドラ・ゴールディー博士は、「1つの仕事に失業者8人が集中するなか、給付額は住まいや食事、散髪やインターネットアクセスなど求職に不十分だ」と訴えた。
インフレに合わせて年2回調整されるのを除き、ニュースタートは25年増額されていない。週282ドルの単身の給付額は貧困ラインを100ドル以上下回り、最低賃金の40%未満だ。