【キャンベラ30日AAP】 「ジ・オーストラリアン」誌の報道によると、アボット政権は5月発表の来年度予算で、ABC局のアジア向け放送サービスを終了させる可能性があるという。
同サービスは「オーストラリア・ネットワーク」と呼ばれ、アジア太平洋地区にオーストラリアのニュースや娯楽番組を提供している。また放送を通じ、他国との親善を図る「ソフト外交」的役割も果たしている。
しかし同紙によると、連邦政府の閣僚らは、同局によるアジア向けの報道に、自国を批判する内容が極端に多いことに不満だという。また、同サービスの本来の趣旨である、国家の積極的アピールができていないとした。
同局はここ数か月、米国の元機密情報員、エドワード・スノーデン氏が漏えいした文書に基づき、オーストラリア政府によるインドネシアへのスパイ活動を報道。また、オーストラリア海軍の職員らが亡命希望者に暴行を加えたとされる問題についても報道を続け、政界での注目を集めている。