【キャンベラ15日AAP】 資産家でパルマー統一党を率いるパルマー党首は、アボット連邦首相が望むカンタス航空の外国資本規制の廃止に反対した。
連邦上院でバランス・オブ・パワーを持つパルマー統一党の動向が注目されていたが、パルマー党首は、国営航空会社が外国人投資家に決して売却されてはならないとし、「カンタス航空は、QLD州とNT準州の地方にとって不可欠なサービスとして始まったオーストラリアの国家遺産のひとつだ」と、反対の立場を表明した。
また、売却による一時的な経営対応は、単に責任逃れの何ものでもない、と述べた。
アボット首相は、14日、カンタス航空を外国資本規制から自由にしたいとし、「規制に縛られた状態でバージン航空やその他の航空会社と競争をさせるわけにはいかない」と語った。
カンタス航空の外国資本規制は、1990年代に当時の労働党政権が、国営航空だったカンタス航空を民営化した際に、外国人株主所有率の上限を49%に定めた「カンタス売却法」を導入し、外国資本の規制を図ってきた。