【QLD州ロングリーチ16日AAP】 16日、NSW州の干ばつ地域を訪れたアボット連邦首相は、干ばつで経済的に苦しむ農家に対する助成金制度案を発表した。QLD州では州全土の7割、NSW州でも5割以上の州土が干ばつ地帯となっている。
NSW州西部ボークを訪れたアボット首相は、エアコンの効いている4WDを下りて、「皆さんの生活を実際に見ることが重要と思った」と述べた。首相はその後、雨音が響くウールシェッド(羊毛小屋)で、地元住民に対して新しい助成金は収入や社会的支援も提供するものであり、期待してほしいと述べた。
干ばつ地帯に住む全国の農家の借金総額は700億ドルといわれており、これが増大を続けている。ボークで農業を営む男性は、「干ばつに打ち勝つための経済的支援が今後も必要」と話した。
アボット首相が訪れたボークでは、この日、今年初めての雨天となった。この地域では、昨年の総雨量がわずか120ミリ。平均の年間降雨量は350ミリほど。シドニーの2013年の降雨量は1344.4ミリだった。
干ばつ地域の農家に対する助成金法案は、今月24日にも連邦議会で可決されるとみられている。農家の借金や収入支援、補助的な社会サービスの提供などが含まれている。