【シドニー12日AAP】 オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)によると、国内の今年の詐欺被害額は過去最大の5憶3,200万ドルに上った。被害額の増加から、国内で詐欺活動が活発になっていると言える。
ACCCのデリア・リカード副委員長は12日、「多くの人が被害に遭わないと考えるが、詐欺師はプロだ。コールセンターで“従業員”を訓練する」と警告した。被害者の57.5%は男性で、55~64歳の男性が被害額400万ドルと他の性別・世代グループより大きい。
詐欺被害の内訳は、投資詐欺が3,700万ドル近くで最大。暗号通貨詐欺被害は1,476万ドル、デートサイト詐欺被害もすでに1,300万ドルに上った。
一方、ディーキン大学でサイバーセキュリティを担当するダミアン・マニュエル氏は、「詐欺に遭ったと恥ずかしくて報告しなかったり、詐欺の事実に気づいていないケースもある。実際の損失額は報告数を大幅に上回る」との見解を示した。