【シドニー27日AAP】 オーストラリア国立大学(ANU)と西シドニー大学が行った調査の結果、VIC州とNSW州の州立学校の学生の3分の1が、他の学生から人種差別を受けたことがわかった。
調査は先住民や移民の割合が高い公立学校で、学生4,600人を対象に行われた。
被害は先住民や移民の学生が最も多く、40%が他の学生から人種差別を受けたと答えた。このなかで、20%は教師からも人種差別を受けていた。さらに学生の60%が、誰かが仲間から人種差別を受けているのを目撃している。このうち60%は阻止したり、被害者の生徒のサポートをしている。8%未満が一緒に虐めに加わり、12%は何もしなかった。
連邦野党労働党のプリバセク影の教育相とジャイルズ影の多文化問題相は、「出身地や信仰、服装などを理由に就学年齢の子ども3人に1人が虐められるとは受け入れがたい」と共同声明を発表した。
研究を主導したANUのナオミ・プリースト准教授は、「人種差別は様々なチャンスを制限し、生涯にわたって深刻な影響をもたらす」と声明で述べた。