国際

政府の外資規制緩和の動きを牽制

【キャンベラ12日AAP】   アボット首相が中国との間で自由貿易協定を締結しようとしていることに対して、グリーンズなどが、オーストラリアの外資規制を緩和しようとするなら、政府は厳しい批判に直面すると警告した。

これは、中国を訪問したアボット首相が、中国の国有企業がより簡単にオーストラリアで事業展開や資本投資ができるように提案したことを受けて、グリーンズと無所属のニック・ゼノフォン上院議員が批判したもの。

グリーンズのミルン代表は、外国の政府子会社による農業分野への投資が、1500万ドル以上は審査を受ける必要があるとしている現行の外資規制の少しの規制緩和も許さない述べた。

また、「農地と水資源は、中国に限らず、サウジアラビアでも、カタールでも、またはどの国でも、外国の政府子会社への売却には反対する」と語った。

一方、1500万ドルの規制上限を500万ドルに下げ、国益にかなうものに限るとする改正案を提出したことのあるゼノフォン上院議員は、「国有企業の農地買収を許可するために規制をさらに緩和するなら、我々はアジア太平洋のカモになる」とAAPに語った。

アボット首相は、上海で政治指導者やビジネスリーダーに向けて行なったスピーチで、中国の国有企業は非常に高い商業文化を有していると語り、自由貿易協定により中国も他の貿易相手国と同じように、オーストラリアとの間で貿易の自由化をしたいと語った。

このことは、投資案件に関して審査される現行の「2億4800万ドル以上」が、「10億ドル以上」に緩和されることを意味している。

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