【シドニー5日AAP】 NSW州のスピークマン司法長官は5日、9歳の少女に性的暴行を加えて殺害し服役中のマイケル・ガイダー受刑者について、出所を差し止める州最高裁判所への上訴を断念すると発表した。これによりガイダー受刑者は5日午後、シドニーのロングベイ刑務所を出所する。
小児性愛者として知られるガイダー受刑者(68)は、1986年8月19日にボンダイで行方不明となったサマンサ・ナイトさん(当時9歳)を殺害したとして、2002年に禁固17年の有罪判決を受けた。サマンサさんの遺体は現在まで見つかっていない。
スピークマン司法長官は、勝訴の見込みがないことを理由に上訴を断念。「遺憾だが、今後はコミュニティの安全を保証することが最優先課題となる」と述べた。出所には24時間の電子機器による監視のほか、学校など子どもの集まる場所への接近禁止、インターネット利用の制限、無許可で容姿を変えることの禁止など56条件を含んでいる。