【キャンベラ9日AAP】 豪国内で、旅行者払い戻し制度(TRS)が不正利用されて、5億ドル以上もの金額が払い戻しされていた可能性があることが明らかになった。
TRSは、海外からの旅行者が、一定の条件に基づきオーストラリア国内で購入した物品のGSTやワイン平衡税(WET)の払い戻しを請求することができる制度。
9日に国家監査室(ANAO)が発表したレポートによると、内務省と国税局(ATO)の両機関が、TRS制度をきちんと管理していなかったことを指摘しており、2000年以降から約5億5600万ドルが、不適切又は不正な請求に支払われていたと見ている。
2000年7月に同制度が導入されて以来、16億ドル以上の払い戻しがされており、その40パーセントはオーストラリア人が申請したものだという。
TRSの最高払い戻し額は、2011年10月に260万ドルの購入をした外国籍旅行者に対して支払われた25万ドルだった。