【ダーウィン10日AAP】 スイス・ジュネーブで開かれた国連のイベントで、12歳の先住民の少年が児童保護の改善を訴えた。
先住民のドゥジュアン・フーサン君が出演した映画「In My Blood It Runs」は、ジュネーブの国連人権理事会(UNHCR)で公開される。映画は、オーストラリアの主流教育制度に加わりつつ、自らの先住民文化を維持する10歳の少年が、多くの先住民の子ども同様に警察の目に留まり、ダーウィンのドン・デール少年拘留所に行きつくリスクを映し出す。
ドゥジュアン君は、「家族から引き離され、刑務所に入れられるのがとても怖かった」「幸運にも家族の愛情が強かったから僕は安全だったけど、多くの子どもは違う」と語り、祖母と父親とともに先住民主導の教育モデルを求めた。
国内の全州・地域で、10歳で刑事責任能力があるとみなされる。NT準州の児童保護・拘留に関する王立委員会は2017年、これを12歳に引き上げるよう推奨した。国内の人権法センター(HRLC)も最少年齢を14歳に引き上げるよう求める。HRLCの弁護士で先住民のシャリーナ・ムスクさんは、「10歳の子どもを刑務所や国外の難民キャンプに送還するなど、オーストラリア政府は国連に説明する必要がある」と述べた。