【シドニー23日AAP】 7月1日からガス料金が17.6%も大幅に引き上げられるNSW州では、1家庭当たりの1年間の平均ガス料金が最大224ドルも値上がりする見込みだ。
同州のガス料金は、すでに2006年から2014年の8年間で、実質的に約40%も上昇した。また、同期間に電気料金も80%以上引き上げられているため、更なるガス料金の値上げは、一般家庭にとってかなりの負担となりそうだ。
独立価格決定規制審判委員会(IPART)は今回の値上げの主な原因として、ガスの卸売コストを挙げた。また、オーストラリアのガス輸出産業の拡大や、炭素税などにも一因があるとした。
現在、主に東部海岸線で、ガス輸出用施設の建設ブームが起きており、国内のガス生産会社は主にアジア諸国に液化天然ガスを、より高額で販売できるようになってきている。同委員会の予想では、輸出施設が拡大し続ければ、ガスの国内価格も、より高額な国外価格と同化せざるを得ないという。