【シドニー12日AAP】 NSW州警察は12日、シドニーで実在しないデイケアセンターを名乗り、州政府から不当に補助金を奪ったとして、これまでに20人以上を逮捕したと発表した。同センターによる詐欺行為は今年5月に発覚しており、組織的な犯罪とみられ関与した人物が摘発されている。
虚偽の申請をしていたのはRed Roses Family Day Careで、警察は今年5月に17人を検挙しており、12日に新たに女7人と男1人が逮捕された。同センターは10か月のうちに400万ドルを不正に受け取ったことが分かっており、ディレクターとされる人物は2週間で3万ドルを懐に入れていたとみられる。
同センターはシドニーとウーロンゴンで複数のセンターを運営していると偽り、450人以上の子どもを預かっているなどとしていたが、実際には写真だけで預かった子どもは一人もいなかった。NSW州警察のエリオット警察部長は、税金は子どもたちの教育や福祉に充てられるべきとした上で「税金の横領ほど程度の低い行為はない」と述べた。