【メルボルン8日AAP】 VIC州では近年、覚醒剤の一種であるクリスタル・メタンファタミン(通称「アイス」)が原因の急性疾患で、病院に搬送される患者数が急増している。特に非都市部での増加率が目立つ。
同州の救急車担当局は8日、薬物アルコール治療研究団体「ターニングポイント」と共同で、「2012/2013年度のVIC州におけるアルコールと薬物による救急車出動件数の傾向」報告書を発表。報告書の調査結果によると、同年度にアイスが原因による救急車の出動件数は、前年度に比べ198%に上昇した。
これを受けて、ターニングポイントのべリンダ・ロイド研究員は政府や医療当局をはじめ、コミュニティ団体や法執行当局、事業体や州民らが一体となって、同州内のアイスの蔓延を解消する必要性を訴えた。また、報告書の数値は急性患者件数であり、アイス乱用の全体像を示しているわけでないことを強調した。
急性症状の例としては、不安や妄想などの精神病をはじめ、落下や自動車事故などによるけが、動機息切れなど。