【キャンベラ16日AAP】 連邦政府の予算案に対して、補助金の削減を強いられる州政府が懸念を示しているが、ホッキー連邦財務相は、「公立学校と公立病院への補助金800億ドルの削減を覆すことは、無茶だ」と反論した。
連邦政府の予算案では、今後10年間で州・地域への医療・教育予算を総額800億ドル削減するとしている。
ホッキー財務相は16日、ブリスベンで催されたビジネスランチで、ショーテン連邦野党党首が予算案に対して行なった演説は、予算削減による財政再建に反対するという無謀なものだと批判した。
アボット首相は、なんとか州政府に理解を求めたいとしているが、各州・地域の首長は、18日に緊急の政府間評議会(COAG)を開いて対応を協議するとしている。
首相は、「州政府と対立することは望んでなく、お互いに前進できる解決策を求めている」として、医療・教育予算は、前労働党政権のような“絵空事”の予算ではなく、あくまでも持続可能な範囲で引き続き確保していくと語った。
野党労働党は、大学授業料の上限撤廃、メディケアの患者負担、燃料増税、年金と失業手当の受給規制強化などに反対している。
また、労働党によると、夫婦と学齢期の子ども二人の家庭で収入が6万5000ドルの場合、年間1700ドル以上の負担増になるという。