【シドニー19日AAP】 皮膚科医らは、赤いニキビのように見える吹き出物が、実は進行性皮膚がんの兆候の可能性があるとして、警戒するよう市民らに呼びかけている。
メルボルンにあるオーストラリア皮膚専門学校で行われた年次調査学会で、ジョン・ケリー准教授は、通常、皮膚がんの兆候としていびつな形をしたほくろのようなものがよく知られているが、そうではなく、赤っぽい色でまるでニキビのような吹き出物が確認された場合、メラノーマ(悪性黒色腫:皮膚がんの一種)の可能性があり、3カ月以内に除去処置を受けなければ死に至るケースもあるとした。
この進行性皮膚がんは、皮膚がん全体のわずか15%を占めるのみだが、皮膚がん死の43%がこれに当たる。しかい現在のところ、専門医であっても判断が難しく、医者にかかっても「大丈夫」と言われ家に帰されることが多いという。
ケリー准教授は、「この吹き出物が一ヶ月以上経っても消えずに大きくなっている場合は除去手術が早急に必要」と述べた。しかしその一方で、赤ニキビができるたびに神経質にならないで欲しいと訴えた。