【シドニー27日AAP】 NSW州議会のグリーンズ(緑の党)は、NSW州に住む末期患者が、痛みを緩和させるために大麻を合法的に使用できる法案を提出するとしている。
グリーンズのケイン議員によると、この法案は、鎮痛剤として大麻を必要とする末期患者に特別なカードを発行し、大麻所持で逮捕されないようにするというもの。カードは保健省から発行されるもので、患者の大麻使用については医者が厳重な管理を行うとしている。
同議員は、この法案が可決されると何千というNSW州の末期患者が大麻使用の違法性に苦しまなくて済むと述べた。一方、この法案には大麻提供に関しては触れていないが、これについてケイン議員は、「現段階では、末期患者の大麻使用を合法化することだけが可能だと考えている」とした。
昨年、与野党の議会委員会は、エイズ・末期患者に対して最大15グラムの乾燥大麻の使用を認めることを推奨したが、NSW州政府は、大麻の安全性が保証されていないとしてこれを却下した。