【シドニー29日AAP】 188の国を対象とした肥満に関する国際調査で、ニュージーランドは23番目、オーストラリアは30番目に肥満率が高い国と発表された。肥満とみなされる人の数が急増していることにも、警鐘が鳴らされている。
29日に発行された医学ジャーナル「ランセット」の報告によると、オーストラリア成人の約1100万人、ニュージーランド成人の約220万人に減量が必要で、これはどちらの国においても10人に6人が太りすぎ、もしくは肥満という割合になる。オーストラリアとNZを合わせると、世界で最も速い速度で肥満人口が増加していることになる。
同報告書の著者の一人、西オーストラリア大学のハンキー教授は、肥満による糖尿病や心臓病のほか、膝、腰、背骨などへの健康被害も指摘している。また、メルボルン大学のムーディー教授は、ジャンクフードの影響を指摘。規制の甘さと、業界の商戦方法に問題があると批判し、「まずは、今よりもっと容易に賢い選択ができるようにするため、より賢明な規制が必要だ」と述べた。