【キャンベラ27日AAP】 薬品・医薬品行政局(TGA)は、国内で販売された豊胸用のインプラントまたは乳房拡張器を体内に埋め込む手術を受けた人に対し、発がんの恐れがあるとして、医師の診察を受けるよう呼び掛けていることが分かった。また、健康被害の恐れがある製品を一時販売停止とする措置を講じている。
TGAは、国内で未分化大細胞型リンパ腫を発症した患者約100人について報告を受けており、これらが豊胸手術と関連性があるとみられることから、厳しい規制に乗り出したもの。オーストラリア乳がんネットワークは、乳がんになる女性が8人に1人であることに比べれば、手術による発症は1万5,000人に1人と少ないが、手術を受けた人は早急に診察を受けて欲しいと訴えた。
また、国内で販売されている8種類のインプラントは、安全性と効果について再調査が完了するまで、販売中止となる見通しだ。TGAは異常な腫れや乳房の形に異変が見られる場合、特に注意が必要だとしている。販売中止となった製品は以下の通り。
* Nagor Mammary Implants Gel-filled-textured
* 9-cell CoGel gel-filled Nagor mammary implant range – textured
* Impleo gel-filled Nagor mammary implant range – textured
* Anatomical Breast Implants – Textured – High Cohesive Gel
* Cristaline I Aptex/Vertex Paragel Natural Cohesive Gel Implant
* Cristaline Paragel Cohesive Gel Implant
* Sublime Line, Microthane, Silicone gel filled Mammary Implants
* 4Two Line, Single Lumen, Micro Polyurethane, Silicone gel filled Mammary Implants.