【シドニー31日AAP】 オーストラリア主導の国際的研究によると、毎月の注射により何千人もの若い女性がん患者を早期閉経から救う可能性がある。
化学療法中も使用可能のゴセレリン注射は、女性ホルモン機能を抑制し卵巣を「冬眠」させる。これにより、患者が治療後に妊娠できる可能性が倍になり、骨粗しょう症と心臓病のリスクを高める可能性がある早期閉経のリスクも減少する。
乳がんの女性患者で評価された同注射は、化学療法を受けるすべての若い女性患者を救う可能性があると、VIC州ピーター・マッカラムがんセンター研究主任のフィリップス教授は話す。プラセボ注射投与の22パーセントが化学療法後に早期閉経を発症したが、ゴセレリン注射では8パーセントだった。.
米国の臨床腫瘍学会で調査結果を発表する同教授によると、妊娠を望む女性は受精卵を凍結保存すべきだが、そうでなくても化学療法による閉経を避けることは重要だという。
同学会に出席するがん協会(Cancer Council Australia)理事長のオルバー教授も、より優れた研究結果もあり患者は家族計画ができると話す。