【シドニー10日AAP】 2009年に発生した、中国人一家が自宅で無惨な形で殺害されているのが発見された事件に関して、NSW州最高裁は、これまでの審理内容を覆す新証拠が提出されたことから、陪審員を全員入れ替え、再審理を行うとした。事件では、被害者の兄弟が容疑者として逮捕されている。
10日、最高裁で開かれた裁判の中でジョンソン裁判長は、検察側が事件に関する新たな証拠を入手したこと、そしてそれが弁護側に提出されたのが今月初めであることを受けて、裁判を適切に行うためにも、陪審員を解任し、新たな陪審員メンバーで再審理を行うとした。「新証拠は裁判の行方に大きな影響を与える可能性がある」とジョンソン裁判長は述べた。
2009年7月、シドニー郊外ノースエッピングにある住宅で、ミン・リンさん(45)とその妻、子供2人と妻の姉妹の合計5人が殺害されているのが発見された。殺人罪で起訴されたシェ被告はリンさんの義弟で、これまで一貫して無罪を主張している。