一般

“焼立て”は不正表示 コールズ敗訴

【メルボルン18日AAP】  大手スーパーマーケット、コールズが「焼立て」とパッケージに表記して販売していた“クイジーン・ロイヤル”のパンやマフィンなどについて、実際には数ヶ月も前にアイルランドで製造されたものであったことが明らかになった。これによりコールズ側は、多額の罰金支払いが求められる見通しだ。

連邦裁判所のジェームス・オールソップ裁判長によると、コールズは欺瞞的行為などを含む3つの項目において豪州消費者法に違反しているとして、商品の実際の製造過程を明らかにする必要があるとした。実際には、数ヶ月も前に製造して冷凍されたパンを各店舗で焼いていた。同裁判長は「真実を曲げた宣伝は、市場に欺瞞の風潮を招く」と述べた。

オーストラリア競争・消費者委員会のロッド・シムズ委員長は、大手スーパーらは18日の判決を真摯に受け止めたはずだと述べ、「消費者が、売り手にたいして不信感ではなく信頼感をもてるのが理想。健全な市場作りのためには正しい情報提供が必要だ」とした。また自営のパン屋たちにとっても今回のような不正表示は不公平だと述べた。

判決を受けてコールズ代理人は、不正表記は故意ではなかったとしたうえで、判決を真摯に受け止め、すでにパッケージなどの改善を進めていると答えた。ちなみにコールズ側には、1つの違反行為につき、最高110万ドルの罰金が科せられる。

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら