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裁判官、近親相姦容認発言で波紋

【シドニー10日AAP】  大手メディアの報道によると、地方裁判所の裁判官が近親相姦を容認する発言をしたとして、大きな波紋を呼んでいる。また、児童保護団体などからの猛反発を受けている。

ギャリー・ニールソン裁判官は、近親相姦が犯罪とみなされる唯一の理由は、生まれてくる子どもに先天性の異常が多く見られるからであり、同性愛が広く認められるなかで、兄弟姉妹、親子間の性的関係を“タブー”とする見方はなくなるかもしれないと述べた。さらに、避妊や中絶などの選択肢が広がり、先天性異常の問題さえ問題視されなくなると自論を展開した。

児童虐待の被害者支援団体の代表を務めるキャシー・ケゼルマン博士は10日のラジオ番組で、裁判官の発言について、「時代遅れで信じがたい」と批判した。また「近親相姦をめぐっては、依然として凝り固まった悪しき考え方がある」として、世論を高めていく必要があると述べるとともに、同裁判官の発言についての調査を求めた。

裁判官の発言は今週、1981年に妹をレイプした容疑で逮捕された58歳の男の裁判に際して行われたもので、児童保護団体ブレイブハーツのヘティ・ジョンストン氏は、ニールソン裁判官の辞任を要求している。

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