【キャンベラ17日AAP】 連邦議会の上院で17日に廃止が決定した炭素税について、EUはこの決定を憂慮しているとの声明を発表した。また、EU気候変動委員会のコニー・ヘデゴー氏は、EUの気候変動対策がオーストラリアの動きに左右されることはないとの立場を明らかにした。
ヘデゴー氏は、「廃止の決定を受けて、オーストラリアと欧州の間で炭素をめぐる対話は中断するだろう」と述べた。さらにEUは、炭素税制度は温室効果ガスの排出量削減に最も効果的だと確信していると、あらためて炭素税に賛成する姿勢を示した。
オーストラリアは、排出量取引制度(ETS)を2015年より開始する予定だったが、炭素税廃止を受けてこれも中止する。EUにおけるETSは、EU域内の排出量の半分以上を補う世界第一位の規模となっている。