【ウルル17日AAP】 NT準州の先住民族アボリジニの聖地ウルルで、今月26日に登山が禁止となるのを前に、駆け込み登山をする人が急増している。ウルル・カタジュタ国立公園のレンジャーは、登山者の増加に伴い増加する負傷者の対応に追われているという。
ウルルでは1964年に登山用のチェーンが設置されたが、同地域が1985年10月26日に周辺に住む先住民族アボリジニ・アナング族に帰属するとして、将来的な登山禁止が決定して以降は、新しい登山用の装置などは設置されていない。これまで登山中に転落死した人は少なくとも37人に上る。
同国立公園のエリオット氏は、登山道が非常に危険な状態だという指摘について、グランドキャニオンや富士山のほうが、負傷者や死者の数が多いと指摘。ただ、負傷者などの対応に追われ、通常の業務が行えないという意味では「今年は群を抜いている」と話した。