【メルボルン4日AAP】 オーストラリアのカジノ王として知られるジェームス・パッカー氏は、2億8000万ドルの共同出資事業で米ラスベガスへの再進出を目指す。
パッカー氏は、2008年に自身のカジノ・グループ「クラウン・リゾート」でラスベガス進出を目指したことがあるが、当時発生した金融恐慌のあおりを受け大損失。損失額は26億ドルとも伝えられている。その後、オーストラリアでのクラウン・カジノ事業が軌道に乗り、また、マカオでのカジノ共同事業が成功を収めた。
ジェームス・パッカー氏の父で、メディア王としても知られた故ケリー・パッカー氏は、ジェームス氏のカジノ事業の基盤を固めた人物としても周知の事実だが、ケリー氏にはラスベガスでの数々の逸話が残されている。
ケリー氏は年に3,4回ほどラスベガスやロンドンに向かいカジノを楽しんでいた。たばこ売りの女性に15万ドルものチップを与えたことは有名。ケリー氏がいつもプレーしたのは「バカラット」で、2000年にはわずか3日間で3300万ドルも失ったという。この額はラスベガス史上最も高額の損失額とも伝えられている。
ケリー氏は、負ける時の額は大きいが勝つ時も半端ではない。ある日、MGMグランド・カジノでカードゲームをしていて最高3300万ドルを儲け、同カジノをほぼ倒産の危機にまで陥れかけたという。