【パース5日AAP】 WA州の夫妻がタイ人の代理母に出産を依頼した、いわゆる「ガミー君」スキャンダルに関して、依頼人である父親が、実は児童わいせつ罪で懲役刑を受けた過去を持っていることが分かった。ダウン症のガミー君を引き取ったタイ人代理母は、これが事実なのであれば夫妻がオーストラリアに連れて帰った女児も返して欲しいと訴えている。
この問題は、WA州の夫妻がタイ人代理母に出産を依頼し双子を身ごもったが、妊娠中に1人がダウン症であることが分かり、夫妻は代理母にこの胎児の中絶を依頼したが代理母はこれを拒否。健康な女児を夫妻に引き渡し、ダウン症の男児は代理母が引き取った。
「ガミー君」と名付けられたこのダウン症児のために募金活動が行われ、この2週間で23万ドル以上が寄付されたという。
今回明らかになったのは、代理出産を依頼した父親が1990年代後半に10歳以下の女児2人に対して性的暴行をした罪で懲役3年の刑を受けたこと。さらにこの受刑中に余罪も明らかになった。
ダウン症児を引き取った代理母のパッタラモンさんは、「もしこの父親に犯罪歴があるのなら、引き取っていった女児も返して欲しい」と訴えた。
この問題に関しては一部の報道で双方の発言に食い違いがあり、夫妻の友人という女性は新聞のインタビューで、代理出産を依頼した夫妻はガミー君がダウン症だった事実を知らず、パッタラモンさんは代理出産の契約内容の一部として大型病院で出産する予定だったのにもかかわらず地方の小規模病院で出産したために、代理出産の契約が破棄されることになったと話した。