【ホバート2日AAP】 ホバートで開催された南極海洋生物資源保全委員会(CCAMLR)の会合で、南極海の東南極沿岸部に保護区を設置する提案が再び否決されたことを受けて、環境保護団体は南極の自然保護に対して後退した行為だとして非難をしている。
保護区設置は、CCAMLRの加盟国である全26ヶ国が合意する必要があり、2012年から提案が出されているが、今回再度否決されたことが明らかになった。
南極に3ヶ所の海洋保護区を設置して、皇帝ペンギンやクジラ、アシカなどの海洋生物を保護する提案は、前回は中国とロシアが反対したことによって合意されなかった。
国際環境NGO団体である南極南大洋連合(ASOC)のクレア・クリスチャン氏は、「保護区設置案は科学分野ではすでに合意されているが、政治分野で合意されないために、南極の広大な地域の自然保護が阻まれている」と述べている。
CCAMLRは、来年の会合で再び検討するとしている。