【キャンベラ8日AAP】 世界保健機関(WHO)が、西アフリカで流行中のエボラ出血熱を、国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態と宣言したことを受け、オーストラリアの空港職員は入国者の健康状態に目を光らせている。
今年初めにギニアで発生したエボラ出血熱で少なくとも932人が死亡し、感染者は1700人以上に上った。
WHOの委員会に出席したバゴリー医務部長の忠告を聞き入れ、連邦政府はギニア、シエラレオネ、リベリアに渡航するオーストラリア人に対し忠告している。
ピーター・ダットン保健大臣は8日、エボラ出血熱は重篤だが感染力は強くなく、オーストラリアでの発生の恐れは非常に低いと話した。咳や鼻水からは感染せず、感染経路は感染した人や動物の体液との接触のみだという。
国境防衛当局はオーストラリアの空港で体調が優れない人々を監視している。到着機内では、発熱、寒気、発汗を伴う乗客は乗務員に申し出るようアナウンスされる。エボラ出血熱の症状の認識を高めるため、新規の情報バナーも空港内に設置される予定だ。