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カード利用の遅延損害金で集団訴訟

【メルボルン12日AAP】   銀行が課している、クレジットカード利用における遅延損害金(遅延手数料)について、その額が許容範囲を超えているとの判断から、ある法律事務所が複数の国内大手銀行を相手に訴訟を起こすことを決めた。史上最大の集団訴訟になると注目されている。

法律事務所「モーリス・ブラックバーン」は12日、ウエストパック、セントジョージ、シティバンク、バンクSA、そしてANZ銀行を相手取り、クレジットカードの遅延手数料の不当性を訴え、賠償を求める内容の訴状をNSW州最高裁に提出した。

モーリス・ブラックバーン社は今年2月、ANZ銀行に対して同様の集団訴訟を起こしており、今回の訴えはその延長線上のものとなる。今後は対象の銀行をさらに増やす可能性もあるという。2月の裁判では、被告の人数は18万5000人だったが、今回の訴えでもし銀行側が敗訴になると、賠償の対象となるのは遅延手数料を支払ったことのある人すべてになる可能性がある。

消費者行動法律センターによると、銀行は遅延手数料として20ドル以上を利用者に課しているが、今年2月のANZ銀行に対する裁判で、実際に発生する事務費用は35セントほどにすぎないことが指摘された。同センターのブローディーCEOは、「1ドルや2ドルぐらいなら法の範囲といえるが、20ドルから40ドルもの手数料はあまりにもひどい」と述べた。

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